世間のイメージは謎多き美青年!?新たな森蘭丸を演じるために 「本能寺ホテル」出演 濱田岳


世間のイメージは謎多き美青年!?新たな森蘭丸を演じるために 「本能寺ホテル」出演 濱田岳


武井咲

─世間のイメージは謎多き美青年!?新たな森蘭丸を演じるために─

取材・文/映画ナタリー編集部写真/佐藤友昭

歴史エンタテインメント「本能寺ホテル」が1月14日に封切られる。

「プリンセス トヨトミ」のスタッフやキャストが再集結し、京都を舞台に完全オリジナルストーリーで贈る本作。偶然宿泊した“本能寺ホテル”で本能寺の変が起きる前日にタイムスリップした綾瀬はるか扮する繭子が、堤真一演じる織田信長やその家臣たちと出会い冒険を繰り広げるさまが描かれる。

ビデオパスでは、森蘭丸役を務めた濱田岳にインタビューを実施。同キャラクターを演じるにあたっての思いや、綾瀬や堤との共演エピソード、自身の俳優人生でターニングポイントとなった出演作などについて語ってもらった。

濱田岳(ハマダガク)
1988年6月28日生まれ。東京都出身。1998年にドラマ「ひとりぼっちの君に」でデビュー。2007年には「アヒルと鴨のコインロッカー」で第22回高崎映画祭・最優秀主演男優賞を受賞した。主な出演作に「鴨川ホルモー」「ゴールデンスランバー」「みなさん、さようなら」「ヒメアノ〜ル」などがある。

──濱田さん扮する森蘭丸は人間味あふれるキャラクターで、これまでほかの俳優さんが演じてきたのとは少し違う新たな蘭丸像となったように感じました。蘭丸について、そもそもどのようなイメージを持っていましたか?

世の中の多くの人と同じように、稀代の美青年というイメージがありました。だから最初は「僕でいいの?」と思ったんですけど、制作陣にはいいと言われたので挑戦しました(笑)。蘭丸は若くして生涯を閉じた方で、史実には彼の人間性についての記述があまり残されていなくて。確か、武将だけど戦った記録がなかったんじゃないかな。

濱田岳

濱田岳

──蘭丸が勇ましく戦っているイメージはありませんね。謎の多い人物を演じるのは苦労したのではないかと思いますが、どのように役作りをしましたか?

せっかく素敵なチャンスをいただいたので僕なりの蘭丸を演じたいと思いました。堤真一さん演じるお館さま(織田信長)が怖くて胃が痛いという、彼の人間らしい部分を顕著に出したいなという気持ちがあって。だから先ほど「人間味があった」と言っていただけたのはとてもうれしかったです。物語はファンタジーではあるけれどリアリティのあるやりとりもあって。僕は台本を読んだときにそういった要素がとても気に入ったんです。

──劇中にはクスッとするようなシーンがたくさんありました。蘭丸は信長のことを恐れているけれど、同時に深く慕っている感じもしていて理想的な関係だなと思いました。

濱田岳

濱田岳

蘭丸が、男として信長に心の底から惚れている人のように見えればいいなと考えていました。ガチガチでゴリゴリの武将というよりは、頭が柔らかくて人間くさい武将になりたいと思っていたんです。蘭丸は柔軟だから、綾瀬はるかさん演じる“自称未来人”の繭子に出会ったときも、彼女と打ち解けるまでにそんなに時間がかからなかったんだろうなという解釈をしました。

濱田岳

濱田岳

──鈴木雅之監督からは、こんなふうに演じてほしいというオーダーはありましたか?

すごく自由にやらせてもらった感じがします。ただ蘭丸の最後のシーンは、監督に「ここは大事なところだから、ふざけないでちゃんとカッコよく言ってね」と嫌な言われ方をしましたけど(笑)。

──予告編にも登場する炎上シーンですね。

セットの中で本当に火を焚いて、ものすごい熱さの中で撮影していて。独特な緊張感があったんですけど、そんな中で熱さにへばった監督から念を押すように言われたんですよ。「あれ、これはいつものジョークなのかな? それとも本気で俺に怒ってるのかな……」とちょっとビビりつつも、自分なりに蘭丸の最期を演じたつもりですね。

──あの場面では、蘭丸がそれまでの印象とは違ってぐっと男らしくなった気がしました。共演者の方々とのお話も伺えればと思います。綾瀬さんとは共演シーンがたくさんありましたが、印象的なエピソードはありますか?

多すぎて絞れません!(笑) 今日は何を言ってくれるんだろうと、毎日お会いするのが楽しみでした。綾瀬さんは現場のムードメーカーでしたね。彼女のことを嫌いな人はこの世にはいないだろうなというぐらい素敵な方です。

濱田岳

濱田岳

──撮影の合間はどんなお話をしていたんでしょうか。

この物語の舞台である本能寺のことを話したり、「当時の戦国武将はこうだったらしいですよ」なんていう話をしていました。オフのときの堤さんと綾瀬さんの掛け合いが本当に楽しくって。何作もご一緒されてるだけあって、阿吽の呼吸な感じもしましたし、やりとりからお互いが好き同士なんだなあと伝わってくるんです。夫婦漫才みたいでした(笑)。

──濱田さんはそこに加わるタイプでしたか? それともちょっと離れたところから見守っていたんでしょうか。

お客さんとして眺めていました。そこが僕のずるいところなんですけど、自分に飛び火しないようにちょっと離れた場所から楽しんでいました(笑)。

──皆さんの楽しそうな姿が想像できます。信長役の堤さんに関してもお聞きしたいです。劇中では、蘭丸は信長のことを「鬼のようなお方」と評していましたね。

撮影に入るまでは緊張していたんですけど、実際にお会いすると「関西のお兄ちゃんだなあ」という感じがして。もちろん緊張している後輩への気遣いでもあったとは思うんですけど、とても気さくに話してくださいました。だけどカメラの前に立つと、信長のオーラを発し始めるんです。「ああ、先輩すごいな」と思って1カ月一緒にいました。

──確かに、堤さんは普段の朗らかさを感じさせない気迫に満ちた演技でした。続いて、本作のストーリーにちなんだ質問も。もし濱田さんが本能寺の変の前日にタイムスリップしたとしたら、どんな行動を取りますか?

信長の姿をこの目で見てみたいという気持ちがあります。信長って研究が進むに連れて、いろいろな説が出てきていますよね。ものすごく背が低かったんじゃないかとか、あの骨格からすると実は変な声だったんじゃないかとか。

──信長に出会えたとしたら、史実は伝えますか?

信長がどんな性格なのかにもよるかなあ。すっごく嫌なやつだったら「本能寺ごと燃えちゃえ!」って思うかもしれません(笑)。

──堤さんのような方だったら?

堤信長がいたら、どうにか助けたいと思って「一応お耳には挟んでおこうと思いまして……」という言い方で、すごく下から相談しに行くかもしれないですね(笑)。

──では濱田さんの今後についても聞かせてください。これから挑戦してみたい役や作品のジャンルはありますか?

やったことがない役にどんどんチャレンジしていきたいです。「本能寺ホテル」を観て、合戦のシーンで馬に乗って駆けていく感じは、男の子にとってはワクワクするものがあるなと思いました。だから戦国武将の役をやってみたいですね。過去にもやったことはあるんですけど、また改めて戦国武将役に挑んでワクワクしたいです。

──濱田さんが新たに演じる武将をぜひ見てみたいです。この武将を演じてみたい!という気持ちはありますか?

いろいろと本を読んでいくうちに、秀吉がミステリアスで魅力的な存在になりました。彼も信長と同じで、いろんな出来事の先が見えていた人なんですよね。観客として新しい秀吉像を見てみたいなと思うし、ご縁があったら自分でも演じてみたいです。

──濱田さんが秀吉を演じるとしたら、信長役は誰がいいですか?

結構ひどいことをされるから、優しそうな人がいいなあ。小日向(文世)さんとかですかね(笑)。

──じゃあ劇中には、濱田さんが小日向さんからひどい仕打ちを受けるシーンも……。

それはちょっと癪ですね! どうしようかな(笑)。今回堤さんとご一緒して、信長は日本の歴史でもトップ3に入るようなカリスマで、役者なら誰でもできる役ではないんだなとわかりました。むしろ信長から選ばれた人じゃないとできないような役だと僕は感じています。堤信長はとってもカッコよかったし、やっぱり堤さんにしかない信長さまになったと思いますね。

──なるほど。最後に濱田さんにおすすめの映画作品を紹介していただければと思います。

戦争ものとか、男が熱い感じの作品が好きなんです。誰が観てもはずれなしなのは「ショーシャンクの空に」です。あの作品は何度観ても好きだな。この間も観返して、非常に心地よく晩酌ができました(笑)。

──どんなところがお気に入りですか?

モーガン・フリーマンがとにかくカッコいいんです! 特殊な環境で生まれる男たちの友情っていうのにも、ドキドキさせられますね。

──ご自身が出演された映画で「これは自分にとってターニングポイントだったな」という作品は?

「アヒルと鴨のコインロッカー」は僕にとって転機と言える映画です。中村義洋監督との出会いが自分にとって大きな財産になりました。撮影してからもう10年近く経つのかなあ。いまだにこの作品のことを言ってくれる方がとっても多くて、「皆さんに愛される作品に出られたんだな」と思えてありがたい気持ちでいっぱいです。またこういう現場に参加したいな。そのためにはいただいたお仕事を1つひとつがんばって、ステップアップしていこうと思っています。

「本能寺ホテル」は1月14日より全国劇場にてロードショー
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©2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ

出演:綾瀬はるか 堤真一 濱田岳 平山浩行
田口浩正 高嶋政宏 近藤正臣 風間杜夫

監督:鈴木雅之




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