「火花」菅田将暉&川谷修士(2丁拳銃)インタビュー


「火花」菅田将暉&川谷修士(2丁拳銃)インタビュー


映画「火花」

取材・文 / 映画ナタリー編集部 撮影 / 佐藤友昭
菅田将暉:スタイリング / 猪塚慶太
ヘアメイク / AZUMA

菅田将暉と桐谷健太がダブル主演を務める「火花」が、11月23日に公開される。第153回芥川賞を受賞した又吉直樹(ピース)による同名小説を映画化した本作は、お笑いの世界でくすぶる青年・徳永と、強い信念を持った先輩芸人・神谷が出会い、葛藤しながら歩み続ける姿を描いた青春譚。徳永を菅田、神谷を桐谷が演じている。

ビデオパスでは、本作でお笑いコンビ・スパークスのボケ担当徳永に扮した菅田と、ツッコミ担当の山下を演じた川谷修士(2丁拳銃)にインタビュー。実年齢が約20歳離れているにも関わらず同級生を見事に演じ切った2人の相性や、注目のシーン、芸人であり本作の監督である板尾創路について語ってもらった。

菅田将暉(スダマサキ)
1993年2月21日生まれ、大阪府出身。2009年に特撮ドラマ「仮面ライダーW」でデビュー。2013年に「共喰い」で第37回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、翌2014年には「そこのみにて光輝く」「海月姫」で第24回日本映画批評家大賞助演男優賞に輝いた。また2017年には「セトウツミ」「溺れるナイフ」で第26回日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞を獲得。ほか主な出演作に「キセキ ーあの日のソビトー」「帝一の國」「銀魂」「あゝ、荒野」など。2018年4月27日に土屋太鳳とダブル主演を務めた「となりの怪物くん」が公開される。また2015年よりauのコマーシャル「三太郎」シリーズで鬼役を担当。
 

川谷修士(カワタニシュウジ)
1974年5月17日生まれ、兵庫県出身。1993年に小堀裕之とお笑いコンビ・2丁拳銃を結成。1997年に第18回ABCお笑い新人グランプリの優秀新人賞、1998年に第33回上方漫才大賞新人奨励賞などに輝いた。オムニバス映画「YOSHIMOTO DIRECTOR’S 100 ~100人が映画撮りました~」の中の1本「カミカゼハナビ」で監督、主演を務めた。また100分間ノンストップで漫才を繰り広げるライブ「百式」を4公演分収めたDVD「百式2011・2012・2015・2016」が2017年11月29日に発売される。
 

──約20も年齢の離れたお二人が、映画では同級生の若手お笑いコンビ・スパークスを演じています。

菅田将暉 これはすごいことですよ。今日日、日本の俳優で20歳も若返った人はおらんでしょ。

川谷修士 ほんまに菅田くんがすごいんですよ。俳優としてバケモンですからね。漫才師を演じるうえで僕に合わせてくれてるんやなとは感じました。漫才のシーンなどで「これってどうしたらええんすか?」とか、何も聞かれへんかった気がする。

菅田 そうでしたっけ。でも僕が漫才師を知るにあたって、情報としては修士さんがすべてなんで。

川谷 僕のようにもうほぼ25年も漫才やってたら、相方ともしゃべらないですし、「じゃあネタ合わせしますか?」みたいに段取りめいた感じでは始めないんです。急に近づいてきて「どうも2丁拳銃です」って言い出したら、これがネタ合わせの合図。菅田くんも、撮影現場で「どうもスパークスです」って近付いて来て(笑)。それがすごいやりやすかったですね。

菅田将暉

菅田将暉

──それは菅田さんの天性の勘のよさみたいなものですか?

川谷 そうやと思います。いやあでも大変やったと思いますよ。

菅田 まず修士さんに敬語を使うのはやめようと心がけていました。劇中ではコンビでもあるし、同級生でもあるから。いつ始まるかわからんネタ合わせをしてると、その感じでボケれるし、ツッコんでもらえるので同級生の雰囲気が出るかなと。

川谷 そういうことやったの。でもプライベートのときもタメ口ですよ(笑)。

菅田 (笑)。修士さんが「タメ口で行きましょう」と言ってくれたので。映画のためですし、漫才のためでもありますし、乗らないわけにはいかないなと。でも修士さんは、そうさせてくれる隙間を作ってくださる方なんですよ。僕のほうに、しゃがんでくれる温かさがありました。

──印象に残っている共演シーンを教えてください。

川谷 終盤のライブのシーンですかね。あれはすごかったわ。ド緊張した。漫才してるときに「これで終わりか……嫌やな」みたいなのがどっかにあって。すごいと思ったのは、菅田くんの最後のボケ。シリアスな空気の中で、ウケよったんですよ。絶対ウケへんすよ、あそこまでエキストラのお客さん泣いてたら。もう菅田くんが漫才師になったら、絶対売れてたなと。

菅田 いやいや(笑)。そんな簡単なことじゃないなってめっちゃ思いましたよ。役者の視点から言うと、ああいう感情を吐露するようなシーンはいくら自然にしようとしても、お客さんのほうを見るとか、どっか取り繕ってるんですよ。そんな中、修士さんをパッて見たら、感極まるとかボーッとしとるとかじゃない、ほんまに素のうんともすんとも言わへん顔?してて(笑)。これがほんまもんの漫才師なんやって思いましたね。

菅田将暉、川谷修士(2丁拳銃)

左から菅田将暉、川谷修士(2丁拳銃)。

川谷 褒めてんねやんな(笑)?

菅田 もちろんもちろん。演者ってなんやろうなと考えさせられましたね。こんな顔されるともう勝たれへんから。もちろん修士さんもどこか演じてる部分があるからこその顔なんでしょうけど。すごいなって。

川谷 でもあれはたぶん僕自身でしたね。菅田くんと漫才をやってたコンビの僕という気持ちで立ってたんやと思います(笑)。だから演技でもなんでもないよ。ドキュメンタリーですよ、僕は。

──ほかにスパークスの出演シーンで注目してほしいところはありますか?

菅田 個人的には、山下が「解散しよう思うねん」って打ち明けるシーンは淡々としていて好きでしたね。「あ、こいつらもともとは、ほんまにただの友達やったんやな」っていう感じが出ていて。舞台では漫才師として仕事してるけど、かたやクリスマスシーズンでサンタのコスプレしてピザの宅配やってる山下もいて。すごい人間味があるなと。

川谷 僕は漫才してるときの菅田くんの立ち方が、すごい好きでしたね。自然で。

川谷修士(2丁拳銃)

川谷修士(2丁拳銃)

菅田 ほんまに難しかったんですよ。センターマイクから心地いい距離にいるのが(笑)。最初は腰の辺りで手を前で組んでたんですけど、違和感があって。板尾さんから「手、ぶらんしてええんちゃう?」って言われてから、すごいしっくりきましたね。

川谷 なるほど。板尾さんも「コンビによってちゃうし、正解はない」と言ってましたけど、僕の中には相方としてこういう立ち方でおってくれたらすごい頼もしいっていうのがあって。それがまさに菅田さんなんですよ。

菅田 すごいうれしいなそれ(笑)。

川谷 僕も実際にデビューしたときとかは、2人で向かい合って立ってしまってたんですよ。漫才が2人だけの世界になるみたいな感じでした。でもそれだとお客さんに伝わらないんですよ。だから相方には、どっかで「俺を無視しといてくれ」みたいな気持ちがありますね。

菅田 そう、僕もずっと無視してました(笑)。前向いてるだけでしたもん。

川谷 無視してたんかい! でもあの立ち方がすごい頼もしいんですよ。だから漫才のシーンは全部好きですね。

──監督の板尾さんについてもお聞かせください。

川谷 僕からしたら青春時代に見てたレジェンド、大先輩ですからね。ほんまにただただ映画に出れただけでうれしいです。

菅田 最初のキャスティングのときから、板尾さんは「山下は修士や」と言ってたらしいですよね。

川谷 いやそれがもうたまらんわ(笑)。出れるだけでうれしいのに、板尾さん自身が選んでくれるなんて。

菅田 優しいし、すっごい愛情深い人ですよね。最後のライブのときの2人の距離感の作り方とかも、修士さんだけあえて楽屋を別にしたり、奥さんにも会わせへんかったりして、ほかの芸人さんもいる楽屋で待機させてくれた僕に対しては「なんにも気にせず、芸人を代表する気持ちで行って来い!」としか言わなくて。でも「もし修士が泣いてたら、『お前何笑てんねん!』ってツッコんであげて」って声かけてくれて……。「なにそのシャレた演出! 涙止まらんわ!」って思いましたもん。やっぱり板尾さんは言葉を使って人を笑わせたり感動させたりっていうところに、ほんまに長けてますよね。それは日々感じてました。

菅田将暉、川谷修士(2丁拳銃)

左から菅田将暉、川谷修士(2丁拳銃)。

川谷 ほんまな。

菅田 撮影現場でもずっとおもろいっすもんね。

川谷 面白いね。面白い人ですからね。

菅田 面白い人ですよね。あの人ね。

川谷 いやそらそうや。みんな知ってるわ!

菅田 いや改めて面白い人やなって。

川谷 板尾さんやからこの映画が撮れたんやと思います。

菅田 ほんまにそうですね。

「火花」は2017年11月23日(木・祝)より全国ロードショー

火花©2017「火花」製作委員会

監督:板尾創路
脚本:板尾創路・豊田利晃
出演:菅田将暉・桐谷健太・木村文乃・川谷修士(2丁拳銃)・三浦誠己

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