「明日の君がもっと好き」市原隼人インタビュー


「明日の君がもっと好き」市原隼人インタビュー


「明日の君がもっと好き」市原隼人インタビュー

取材・文 / 映画ナタリー編集部 撮影 / 入江達也
ヘアメイク / 大森裕行(ヴァニテ)
スタイリング / 小野和美(ポストファウンデーション)

市原隼人が主演を務める土曜ナイトドラマ「明日の君がもっと好き」。本作は一癖も二癖もある恋愛に冷めた男女が、恋愛、仕事、家庭、アイデンティティなどに翻弄されながら運命の出会いを探していく、脚本家・井沢満書き下ろしのヒューマンラブストーリー。市原のほか、伊藤歩、森川葵、白洲迅、志田未来、柳葉敏郎、三田佳子らがキャストに名を連ねている。

本作の見逃し見放題独占配信が行われているビデオパスでは、恋に冷めた植物系男子の造園デザイナー・松尾亮を演じた市原隼人にインタビュー。主人公と自身の共通の趣味であるカメラとバイク、伊藤歩との11年ぶりの共演、ドラマの見どころなどを語ってもらった。

市原隼人(イチハラハヤト)
1987年2月6日生まれ、神奈川県出身。2001年に岩井俊二監督作「リリイ・シュシュのすべて」の主演で俳優デビュー。2004年には「偶然にも最悪な少年」で日本アカデミー賞新人賞受賞。その後、「WATER BOYS 2」「猿ロック」「チェケラッチョ!!」「極道大戦争」など数々のドラマや映画で主演を務めている。またドラマ「ROOKIES」とその映画版「ROOKIES-卒業-」では、野球部のエース安仁屋恵壹を演じた。近年はフォトグラファーとしても活動中。
 

──「明日の君がもっと好き」のオファーを受けていかがでしたか?

主人公がカメラとバイクと水彩画が趣味と聞いて。僕自身もカメラとバイクが趣味なので、どんな作品なんだろうと気になりましたね。

──市原さん演じる松尾亮は昆虫や草花を中心に撮っていますが、市原さんは普段どんなものを?

昆虫はもちろんですし、花も、人物も、風景も。常にカメラを持ってますね。今日も持ってきています(笑)。カメラバッグにキヤノンのEOS 5D Mark IV、200mmレンズ、コンタックスが昔出してた(カール・)ツァイスのレンズ。ほかにも持ち歩きやすいソニーのRX1R、あとはド定番ですがNikon FM2というフィルムカメラを使っています。

市原隼人

市原隼人

──ものすごくお好きなんですね(笑)。カメラにハマったきっかけはあるんでしょうか?

10代の頃から物作りが好きだったんです。当時、画期的と言われたHVR-Z1Jというカメラが発売されて。友達と一緒に短編映画とは言わないまでも、CMのような短い映像を撮って編集していたんです。それからカメラがどんどん好きになりました。

──ドラマのブログで拝見したのですが、市原さんは撮影現場の写真を撮っているそうですね。 (※»市原隼人が撮影した、ドラマオフショット写真が公式HPで公開中

あれはもう完全に趣味です(笑)。何があるってわけじゃないんですが、撮るのが好きなんです。「ここのハイライトの当たりがいいな」とか、「この照明の色温度いいな」とか、常に頭の中がカメラでいっぱいなんですよ。

──その写真を共演者の方にお見せしたりするんですか?

しますね。(森川)葵もフィルムカメラを集めるのが好きらしくて、今度それを使わせてもらおうかなと思っています。あと被写体になってともお願いしてるんですが、芝居の邪魔しないように撮らなきゃいけないので(笑)。ずっと撮っていたいんですが、それは迷惑がかかるからちょうどいいあんばいでこっそりと、気配を消して撮ってます。

──ドラマで使用されているバイクは市原さんの私物と伺いました。

バイクも好きなんです。ドラマで使っていただいているものは、カワサキのZ1という40年以上前のもの。買ったばかりの頃はオリジナルのまま乗っていたんですが、どんどんイジりたくなってきて。オリジナルのディテールを残しつつ自分好みに変えてます。「ドラマでバイクを使うなら自分のを使いたいです」とお願いして、まさか本当にOKが出るとは思わなかったからうれしいですね……。間違いなく名車です。バイクの音もしっかり録音してもらっています。この作品は、カメラやバイクがお好きな方も楽しめると思います。

市原隼人

市原隼人

──続いては共演者の方々についてお聞かせください。里川茜役の伊藤歩さんとは11年ぶりの共演とお聞きしました。

初めて会ったのは僕がデビューした13歳の頃なんです。僕がまだ何も知らない、右も左も、芝居のしの字も、撮影現場でどう過ごしたらいいかもわからないときです。その頃から歩ちゃんは、しっかりと自分の世界観を持っていて、繊細ながらも力強く周りを見据えている姿が印象的でした。共演者の方へも愛情があって、その背中がカッコよくて僕は追いかけてました。今会ってもそう思わせてくれる彼女には、ありがたみも感じますし素敵な方だなと。一緒に演じていると恥ずかしいですけどね。

──伊藤さんとバイクで2人乗りをするシーンもありました。

うれしいんですけど、なんか変な感じだなって(笑)。柳葉(敏郎)さんもバイクにまたがってくれたんです。これはもう家宝にしなくちゃならないと思いました。

──丹野文彦に扮する柳葉さんをはじめ、里川静子役の三田佳子さん、佐伯伝次役の綾田俊樹さんなどベテラン俳優陣との共演はいかがでしょうか。

やはり背筋が伸びます。ドラマや映画など、自分が今いるエンタテインメントの業界をずっと支えてきた方々なので。皆さん人間味のある方で、いろんなことを学び取りたいと思います。

市原隼人

市原隼人

──第1話に文彦の「結婚っていびきと、屁の世界だぞ」というセリフがありますが、市原さんは結婚についてどういった価値観をお持ちですか。

男であって、旦那であって、父親であって、男としての看板が増えていく。今まで感じられなかった世間への視点を改めて探す機会になると思います。一方で亮の「結婚はカネがかかる。バイクや写真に使いたい」という気持ちもわかります。男だったら男のロマンを追っかけて、「生涯、海の中で生活する」みたいなのも大好きですし(笑)。

──亮の義理人情には篤いが、女性関係には淡白というキャラクターについてはいかがでしょう。

彼も心のどこかには(恋愛への)スイッチがあるんだと思います。口数が少なくてぶっきらぼうと思われるかもしれませんが、彼の気持ちはすごくわかる。僕もしゃべるのが得意ではないので。これを言ったら失礼になるんじゃないか、でもこれは伝えたい、それが吉と出るか凶と出るか。亮は繊細であるがゆえに、本当に相手へ贈りたい言葉を探しすぎてしまって言葉が出てこない人間なんです。

──亮以外の登場人物もその造形、境遇がとても複雑です。市原さんは、脚本を読まれたときどういった印象を?

繊細な題材をすごく鋭利な角度から表現していると感じました。視聴者が観たときに自分の価値観、目線、立ち位置とかをもう一度見つめ直すきっかけにもなりますし、何かを問いかける作品でもあります。表面上ではラブストーリーですが、それを上回る深い人間ドラマが魅力ですね。

──市原さんの印象に残っているシーンはどこでしょうか。

第1話の最後、香の「ボクは、お兄ちゃんが好きだ」「男の人を好きなのか、それとも女の人が恋愛対象なのか、わかんないんだ」というところですかね。この作品はどこに向かっていくんだろうと(笑)。井沢満先生の脚本は、観ている人がもう「うわああ」って言いながら、手で目を覆いつつその隙間から観ちゃうようなドラマならではのシチュエーション、セリフが盛りだくさんなんです。

市原隼人

市原隼人

──では最後にドラマを観るファンの方にメッセージをお願いします。

登場人物全員が壮絶なバックグラウンドを持った作品です。それぞれのキャラクターにご自身を投影しながら楽しんでいただけたらと思います。衝撃的な土曜の夜をお過ごしください。

 

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